このところの産経新聞「次代への名言」は司馬遼太郎さんの「名言」です。5/16の「名言」は密教についてのものです。
宗教なぞ、所詮「個人の趣味」にすぎないから、そんなことにケチをつけるのは頓珍漢と言われれば、その通りかもしれません。司馬さんの言っていることを、司馬さんとは違うかもしれない観点から考えてみました。
司馬さんいわく。
「その完璧性のために、彼の真言密教は思想としても宗教としても、空海一代において終り、その後の発展がなかった。」
一方、天台宗は未完成であったがゆえ大成を志す優秀な弟子によって発展したばかりか、「最澄以降、多数の宗教がそこから出た。」
浄土宗、浄土真宗、日蓮宗などのことです。
でも、果たして「発展」だったのでしょうか。
「善」をなせば天国に行ける、ひたすら念仏を唱えれば悪人でも往生できると言っている宗教は、人々が最も恐れる「死」を振り翳した「脅迫」、ヤクザの脅しより酷い「脅迫」かもしれません。 その脅しで世の中を「善くしよう」としたところで、「あの世」なぞないのだ、死んでしまえば「無」だと言う人間にとっては、そんな「脅迫」は糞の役にも立ちません。
空海の教えは哲学として「完璧」だったから、弟子たちはその哲学を超えることができなかったのです。天台宗は「宗教」として「発展」したように見えて、「哲学」としては「堕落」したのかもしれません。
「神は死んだ」と言って「徳」を模索したニーチェと信長が似ていたのかどうかは知りませんが。


by yasutaroh
どちらが共産党か?